バイオ未来工房は、バイオ技術への関心と理解を深めるために、技術を提供し、更に将来求められる技術を見極めるために、情報を収集して、研究することを目的としています。

Research and Development
MISSION
細胞の可能性を拓き続ける
VISION
バイオテクノロジー業界に無くてはならない存在となる
VALUE
バイオテクノロジーの研究を通じて、将来求められることを
見極め、新たな製品、技術、サービスを提供する
バイオ未来工房は、バイオ技術への関心と理解を深めるために、技術を提供し、更に将来求められる技術を見極めるために、情報を収集して、研究することを目的としています。
「いかす」には二つの意味があります。細胞を共存させる「生かす」こと、細胞を利用する「活かす」ことで、目的に応じた細胞培養法の確立を目指しています。
単細胞生物は、生命=CELL(細胞)であり、生命の死と細胞の死は一致しています。しかし、ヒトなどの多細胞生物(生命)も細胞から誕生しますが、生命は死んでもCELLは生存できます。この不一致に多細胞生物のCELLに興味と可能性を感じて研究を行っています。
たった1個の細胞が増殖しても全てが同じ細胞ではなく、僅かに形態や性質が異なる細胞が現れます。細胞は小さな変化(変異)を起こして、それが進化に繋がっているのかもしれません。細胞には解明されていない重要な性質や意味があり、その神秘性を持っています。
バイオテクノロジーは遺伝子操作から始まった技術であり、重要な研究のツールとして生命科学を飛躍的に発展させてきました。我々の会社では、できるだけ遺伝子操作を使わずに、細胞の持っている能力を細胞培養という環境によって引き出す方法、技術の開発に取り組んでいます。
脂肪や骨髄、臍帯、歯髄などの組織から幹細胞を分離する方法として、コラゲナーゼを使用した酵素分離法が主流となっています。コラゲナーゼは組織と混合して酵素反応させることで幹細胞を分離する方法で、手順や操作方法が簡単なことが優れている反面、この方法にはいくつかの課題があります。
それは幹細胞以外の細胞も混ざってしまう点です。組織には幹細胞以外の細胞が多数存在するため、初代培養時にどうしても幹細胞の純度が低くなってしまいます。
もう一つの課題は、細胞へのダメージが大きい点です。コラゲナーゼ処理をしている時間が長ければ長いほど細胞へのダメージが大きくなり、継代毎に増殖能が落ちることがあります。
そこで、これらの課題を解決するために考案したのが「幹細胞分離基材」です。
幹細胞分離基材は、幹細胞が線維状構造にトラップされやすい、という組織の性質を利用しています。ハイドロキシアパタイトを塗布したPE-PP(ポリエチレン-ポリプロピレン)芯鞘構造の不織布でできた三次元構造基材に、組織をトラップして培養することで幹細胞を分離することができます。また、幹細胞は線維芽細胞や血管内皮細胞よりも増殖が速いため、培養期間を限定することによって純度の高い幹細胞の分離が可能です.「幹細胞分離基材」は再生医療クリニックや研究機関を中心に広く利用されています。
間葉系幹細胞の増殖培地は主に無血清培地、ゼノフリー培地が主流で、非常に増殖や分化能の保持に優れている培地が数多く販売されています。その一方で、血小板抽出物や他家由来成分が含まれており、ウイルスなどの感染リスクがないとは言い切れない実情もあります。
そこで弊社はヒト、動物由来成分を含まないアニマルフリーの増殖培地「BSCM-PL1 間葉系幹細胞増殖培地」を開発しました。この培地は培地の主成分の一つであるアルブミンも含まれておりません。それは主成分のアルブミンを動物や微生物由来ではなく自己由来、つまりその細胞の自己血清を使用することで、ウイルス感染のリスクを極限までなくした培地となっています。もちろんFBSなどの他家由来の血清でも増殖能が優れていることを確認しております。また、ヒトや動物由来成分が含まれていないため、培地のロット差が少なく、細胞と血清に依存している培地となっています。
「BSCM-PL1 間葉系幹細胞増殖培地」についても、安全性を重視しているお客様や自家培養をしたいお客様に利用されています。
※これらはすべて「研究用試薬」として販売しております。