幹細胞分離基材 - 株式会社バイオ未来工房オフィシャルサイト

BMK-R003 幹細胞分離基材

少量のヒト脂肪臍帯組織から短時間で、簡単に、最小限の細胞へのダメージで脂肪幹細胞を分離できる

幹細胞分離基材について

ヒトの脂肪や臍帯、骨髄などの組織を幹細胞分離基材(以下基材という)の上に載せて培養すると、基材に沿って幹細胞(hMSC)がoutgrowthされます。
フラスコなどの平面構造には接着しにくく、線維状構造にはトラップされやすいという組織の性質を利用しています。ハイドロキシアパタイトを塗布したPE-PP(ポリエチレン-ポリプロピレン)芯鞘構造の不織布でできた三次元構造基材に、組織をトラップして培養することで、細胞外マトリックスを豊富に産生する幹細胞が分離できます。また、幹細胞は線維芽細胞や血管内皮細胞よりも増殖が速いため、培養期間を限定することによって純度の高い幹細胞の分離が可能です。

左写真は、1枚の脂肪幹細胞分離基材に米粒大程度のヒト脂肪組織を載せ、専用培地(BSCM-SP1 脂肪幹細胞分離培地)を用いて培養したものです。矢印のように基材の線維に沿ってASCが産生されています。これはASCが分離基材を構成する線維を足場として増殖できることを利用しています。

特長

・操作が短時間で簡単に行える

組織を細かくして幹細胞分離基材に載せて培養するだけ

・少量の組織があれば分離可能

米粒大程度のヒト脂肪、臍帯組織(約20mg)、ヒト脂肪吸引破砕物(約0.5mL)から幹細胞を分離可能

・高純度の幹細胞

分離基材から回収した細胞を脂肪細胞分化誘導培地で培養した際、80%以上の細胞が脂肪細胞に分化したことを確認

・細胞へのダメージが少ない

コラゲナーゼを使用しないため、細胞へのダメージを最小限に抑えられる

・分化能と細胞表面マーカーの保持を確認

使用方法(簡易ver.)

※作業は安全キャビネット等の無菌環境下で行ってください。
※ピンセット、ディッシュ、培養器具等が必要となります。

  1. 基材を親水化処理して、6ウェルプレートに入れる。
  2. 脂肪組織または脂肪吸引物を生理食塩水(またはPBS)で洗浄後、基材の上に載せる。
    脂肪吸引物の場合は、付属のセルストレーナーの上に基材を載せてから脂肪吸引物を載せる。
  3. 培地を1ウェルにつき5mL添加し、分離基材が培地に浸るようにする。
  4. 37℃インキュベーターで10~14日間培養する。
  5. 脂肪幹細胞が分離基材の10~20%程度占めるようになったら、細胞を回収する。

製品内容

幹細胞分離基材を使用して培養する際は、ヒトASCの分離増殖用に調製した専用培地「BSCM-SP1 脂肪幹細胞分離培地(アルブミンフリー)」の使用をおすすめします。
また、初めて使用する方は脂肪幹細胞分離基材と専用培地が揃っている「脂肪幹細胞分離増殖キット」がおすすめです。

製品番号 BMK-R003
製品名 幹細胞分離基材
枚数 10枚
保存 室温
希望販売価格 お問い合わせください

   フナコシ㈱またはお問い合わせフォームからご購入いただけます。



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